高齢者の足の変化を確認しよう

高齢になると、体中が乾燥しやすくなり、爪も乾燥してしまいます。さらに、爪が乾燥すると、硬くて厚くなりますが、そうなると爪の伸びが遅くなるそうです。爪が伸びてこないとケアする手間が省けて楽に感じるかもしれませんが、これを放置すると、ゆっくりと伸びてくる爪は今までよりも切りにくくなり、やがては割れてしまうこともあるといいます。

また、このような爪の変化は、体のバランスにも悪影響を与えてしまいます。正常な場合は、立つ、歩く、という動作をするとのきは、全ての足指が地面に着きますが、爪が変化すると足指が地面から離れてしまい、体を支えられなくなってしまう恐れがあり、非常に危険です。

さらに、爪の厚みが増すと、指先に力を十分に入れられなかったり、靴に爪が当たって痛みを伴ったりすることもあるのだとか。ですから、介護の仕事を行う場合は、利用者の爪の状態もチェックして、必要ならケアも行わなければなりません。

ちなみに、足の爪は意識して見るようにしないと、あまり気づかないものです。そのため、入浴介助の際にチェックしたり、歩行の際に歩きづらそうにしていないかを見ておきましょう。

高齢者の足をこまめにチェックしておくと、爪の状態だけでなく、隠れている病気の発見につながることもあります。足は健康に大きく影響する部位なので、高齢者がいつまでも元気に自立した暮らしを送れるように、家族や介護職は、日頃から足の状態にも気を配るようにしてください。